はっくのてっく

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ゼロから始める 3D CAD 番外編

3Dプリンターとお近づきになりたいエンジニアが、Fusion 360 マスターズガイド ベーシック編 改訂第2版を読みながら3D CADに入門する過程を残していくコーナーです。

 

今回は本を読み進めたわけではないのですが、

ついに3Ⅾプリンターを購入しました!!

なので、番外編としてレポート記事を書きます。

 

購入したモデル

 今回購入したのはANYCUBIC MEGA-Sという人気モデルです。

購入時点ではセール中で30,599円で買えました。安いですね。

3Dプリンターにはいくつか方式があるのですが、この子は熱溶解積層式という方式です。

3Dプリンターを見たことがある方はわかると思うのですが、熱で溶かした材料を層になるように積み上げていく、最もスタンダードな方式のことです。

光造形など、他の方式に比べると安価なので、家庭用プリンターはこの方式が多いです。

層になるように積み上げるので、層が結構目立ってしまうというデメリットはありますが、初心者には十分だろうということで選びました。

 

初めての3Dプリント

モデリング

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プリンター着弾。厳重な梱包です。

プリンターが着弾したので、その日のうちに何か役に立つものを作りたいと思っているところに、

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机の足に結束バンドで括りつけられている悲しいUSBハブが目に入りました。

ちょうどよい難易度なので、これを固定するものを作る、というのを最初の課題にしてみました。

机の厚みやUSBハブの大きさを採寸し、若干余裕を持たせながらもカッチリハマるような大きさにスケッチしていきます。

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実際のスケッチ。

今まで学んできたものを駆使してモデルができあがりました。

「積層式は細部の精度が低い」という話があるので、どんなものか確認するために厚さ0.5mmの文字を入れてみました。

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スライス

これをUltimaker Curaというソフトでスライスし、.gcodeファイルに変換します。

突然出てきましたが、Ultimaker Curaは3Dプリント用のデータを作成できるオープンソースソフトウェアで、3Dプリンターの説明書にも記載されていました。

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ビフォー。

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アフター。モデルが層状にスライスされ、中空の部分が埋められている。

無事スライスが完了すると、右下に重さや推定所要時間が出てきました。

また、空中に浮いている部分の下に「サポート材」と呼ばれる支えの部分ができています。

ちなみに、サポート材については書籍にも書いてあったので、今回はサポート材が最も少なく済むと思われる向きにあらかじめデータを修正してあります。

印刷

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テストプリント用のデータを無視していきなり本番に突入してしまいましたが、無事印刷できました。やったー!

仕上げ

印刷したら終わり……ではなく、印刷物を台から剥がし、サポート材を取り除く必要があります。

やり方が悪かったのですが、これがキツかった・・・

 

まず、台から剥がすときは冷めるのを待ったほうが良いです。すぐに剥がそうとしても、プラスチックがまだべたついているので、ヘラでガリガリやっても全然剥がれません。

接地面の広さにもよると思いますが、これの次に作ったものは冷めるまで待ってみたら手で簡単に取れました。

 

サポート材も、今回は3面にしっかり囲まれている形になってしまったので、ヘラやラジオペンチを駆使しても完全に取り除くまで30分くらいかかってしまいました。

こういう作業も慣れですね・・・。

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今度こそ完成!厚さ0.5㎜の文字もちゃんと印刷されています。

 完成!

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完成したので早速使ってみました。ぴったりです。

裏側にはUSBメモリホルダーもついています。

 

実際にやってみて思ったこととしては、自分の考えた物が数時間で具現化する快感というのは想像以上です。やってよかった3D CAD。

サポート材を考慮した設計や、研磨や塗装なんかもできるようになりたいですね。